メディカルアフェアーズ医師がピープルリーダーへ昇進するために今すぐ始めるべきこと: 組織再編を味方につけるキャリア戦略とは

キャリア戦略

はじめまして、20年以上の内科診療経験を持つ医師 ミニパパです。急性期医療、海外留学、基礎研究と幅広い経験を積んできました。

アカデミアでのキャリアに限界を感じ、製薬企業のメディカルアフェアーズに新たな可能性を見出しました。約6年間で複数の大手外資製薬企業を経験し、医師時代と比較して収入が1200万円ほどアップしました。くわえてキャリアとしても出世して部門長を務めるようになりました。

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製薬企業に転職した医師の皆さん、最初は”インディビジュアルコントリビューター”として働くことが多いでしょう。しかし、個人の成果からチームの成功へと視点を移すことで、次のステージに進むことが可能です。
本記事では、メディカルアフェアーズで「内部昇格によってピープルリーダーになる」ために今から始めるべき行動やマインドセットを、私自身の経験も交えてご紹介します


製薬企業における「昇進」は思っているより限定的

製薬企業で働く医師の約半数はインディビジュアルコントリビューター(IC)であり、ピープルマネージャーに昇格する機会は限られています。特に外資系では、「年齢」や「入社タイミング」によって昇進の窓が狭まる傾向があります。

入社から5~10年の間にリーダーへの布石を打たなければ、その後の昇進は現実的に厳しくなっていくことを認識しておくべきです。


メディカルアフェアーズは「変化」が前提の職種である

メディカルアフェアーズは、薬剤のライフサイクルと密接に関わる職種です。特に新薬の上市から5年も経てば、担当薬剤の戦略的価値が大きく変動し、組織再編や人員配置換えが起きやすいのが特徴です。

つまり、「ある日突然、チャンスが訪れる」環境にあるとも言えます。しかし、そのチャンスをつかむには、日頃から“リーダーとしての証明”を準備しておくことが、他部門以上に重要です。


リーダーシップを“証明”できる人が昇格する

製薬企業では「ポテンシャルがある」だけでは昇進できません。リーダーシップをすでに発揮している、あるいは発揮してきた“証拠”を示せることが求められます。

そのためには以下のような取り組みが必要です:

  • 入社1~2年目で「非公式なリーダー経験」を積む計画を立てること
  • 自らプロジェクトを立ち上げ、チームを巻き込んで成果を出すこと
  • 上司と信頼関係を築き、自身の取り組みを認識してもらうこと

会社が公式にリーダー機会を与えてくれるのを待っていてはいけません。「機会がないなら自分で作る」ことが、昇格に直結する唯一の道です。


組織再編を「チャンス」に変える準備

製薬企業では組織変更が頻繁に起きます。グループの縮小、新薬の立ち上げ、統廃合、マネージャーの異動などがその好機です。とくにメディカルアフェアーズは担当薬剤/疾患の会社における重要度は変わりやすいです。なぜなら、自身の薬剤ライフサイクルにくわえて、新規薬剤の上市などの外部環境の変化で数年間隔で会社における自分の所属するグループの重要度が変化します。ゆえに、組織改革で重要度に合わせた人員配置、グループ再編成が行われます。

しかしそのとき、あなたがリーダーとして信頼され、実績を示せていなければ、そのポストは他社から来たマネージャーに新たなピープルリーダーのポジションは与えられる可能性が高いのが現実です。
今から備えておくべき問いかけは以下の通りです。


あなたへの問いかけ:今、答えられますか?

  • インディビジュアルリーダーとしてどんな実績を積んできましたか?
  • 失敗から学んだことは何で、どのように次に活かしましたか?
  • 他メンバーの成長をサポートした具体的な経験は?
  • 組織再編の気配をどのように察知し、準備していますか?
  • 上司との間に信頼は築けていますか? 昇格の話をしたことはありますか?

これらに対して「明確な答え」がない方は、昇進の準備が整っていないということ。今日からでも遅くありません。「見せられるリーダーシップ経験」作りを始めましょう。


キャリアに責任を持つということ

残念ながら、リーダーシップの証明ができていない人は、いくら実力があってもチームリーダーやマネージャーには昇格できません。そしてその傾向は、階層が上に行くほど顕著になります。

社内のライバルだけでなく、他社の経験者とも競う世界。だからこそ、“今のポジションで何をしたか”が全ての判断基準になるのです。


まとめ:メディカルアフェアーズで昇進したいなら、「変化を先読み」し「準備を怠らない」

ピープルリーダーを目指すなら、以下を忘れずに行動していきましょう:

  • 会社が与えないなら、自分で機会を作る
  • 上司との信頼関係を日常的に構築する
  • 組織再編の予兆を見逃さず、先手を打つ
  • 自分の行動を「リーダーとしての証明」に昇華させる
  • 昇格の意志を上司に言語化して伝える

メディカルアフェアーズは「静かな戦場」です。環境の変化は避けられません。だからこそ、「昇進できる人」とは、その変化に備えて常に動き続けている人なのです。

あなたの次のポジションは、今のあなたのアクションで決まります。

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