製薬企業での疾患領域選び:柔軟なキャリア形成の重要性
製薬企業で働く際、担当する薬剤や疾患領域はMDにとって非常に重要な要素です。アカデミアから製薬企業に移る際、これまでの専門領域とは異なる疾患や薬剤を担当する可能性もあります。このため、どのような疾患領域にこだわるべきか、または柔軟に対応すべきかについて考えることが大切です。
専門領域へのこだわり
多くの医師は、自分の専門領域に強いこだわりを持っています。そのため、製薬企業への応募時に、自分の専門と関係ない疾患領域には応募しないという選択をすることも少なくありません。しかし、私自身の経験から言うと、アカデミアから製薬企業へ転職する際には、あまり疾患領域にこだわらずに応募する方が良いと考えています。以下にその理由を説明します。
1. 製薬企業文化への適応
製薬企業での業務は、アカデミアとは大きく異なる文化や環境を持っています。新しい環境で実際に働くことで、自分がその文化に適合するかどうかを見極めることができます。文化の違いは実際に経験してみないとわからない部分が多いため、まずは経験を積むことが重要です。例えば、承認前の薬剤を担当する開発部門と承認後の薬剤を担当するコマーシャル部門では、発言力の強さによって組織から求められるプレッシャーの質が異なります。
2. 採用プロセスのハードル
アカデミアから製薬企業へ転職する際、企業側は新しい医師が定着するかどうかを非常に心配します。そのため、企業間での転職よりも採用ハードルが高くなることがあります。幅広い疾患領域に応募することで、より多くのチャンスを得ることができるでしょう。
3. 医学的知識を活かしたキャッチアップ
新しい疾患領域を担当する場合でも、医師として広範な医学的知識を持っているため、比較的スムーズにキャッチアップできます。医療業界で培った経験を活かし、新しい知識を吸収することで、自信を持って業務に取り組むことができるでしょう。
4. キャリアの幅を広げる
製薬企業で様々な疾患領域を経験することは、自分のキャリアの幅を広げることにつながります。特定の専門領域だけでなく、多様な経験を持つことで、将来的にはより多様なポジションで活躍できる可能性があります。
まとめ
製薬企業への転職を考える際、自分の専門領域に固執せず、新しい挑戦に前向きになることが重要です。新たな環境で得られる経験や知識は、あなたのキャリアにおいて貴重な財産となります。ぜひ柔軟な姿勢で、新しい疾患領域にも挑戦してみてください。
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