はじめまして、20年以上の内科診療経験を持つ医師 ミニパパです。急性期医療、海外留学、基礎研究と幅広い経験を積んできました。アカデミアでのキャリアに限界を感じ、製薬企業のメディカルアフェアーズに新たな可能性を見出しました。約6年間で複数の大手外資製薬企業を経験し、医師時代と比較して収入が1200万円ほどアップしました。くわえてキャリアとしても出世して部門長を務めるようになりました。
今回は、私がアカデミアから製薬企業へ転職した際の具体的なプロセスや経験についてお話しします。製薬業界への転職を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
海外から日本の製薬企業への転職活動
私が最初に製薬企業へ転職したときは、海外でポスドクとして勤務していました。そのため、日本国内の製薬企業への就職活動はすべてオンラインで行いました。前回の記事でもお伝えしましたが、まずはLinkedInでプロフィールを作成することから始めました。すると、すぐにエージェントからコンタクトがありました。
エージェントとの最初のやり取りでは、以下の点について確認されました:
- 転職希望の有無
- 希望する職種(例:メディカルアフェアーズ、薬事、開発など)
- 興味のある疾患領域
特に、製薬業界未経験の方にとっては「メディカルアフェアーズ」や「薬事」といった職種が具体的にどんな業務を行うかイメージしづらいかもしれません。この点については別の記事で詳しく解説する予定です。
面接を通じて志望動機を明確に
エージェントから提案されたポジションについて、私は積極的に面接を受けました。面接は単なる選考プロセスではなく、自分の志望動機を整理し、将来のキャリアを考える良い機会でもあります。また、複数社の面接を受けることで、「面接官が何を重視しているか」が次第にクリアになり、次回以降の面接対策がスムーズになります。
面接で求められること
製薬企業での面接では、以下のような質問や課題が出されることがあります:
- 志望動機とキャリアチェンジの理由 なぜアカデミアから製薬企業へ移りたいのか。 その企業やポジションを選んだ理由。
- 論文解説 面接官から指定された疾患領域に関する英語論文を解説する課題が出されることがあります。 この課題では、英語読解力や疾患領域への理解だけでなく、プレゼンテーション能力も評価されます。
- 専門性と実務能力 面接官は候補者がそのポジションでどれだけ貢献できるかを見極めます。そのため、自分の専門性やこれまでの経験を具体的に説明できるよう準備しましょう。
フレキシブルな働き方と勤務地
製薬企業では、アカデミアよりも柔軟なワークスタイルが認められるケースが多いです。ただし、多くの場合、本社から一定距離内で通勤可能な場所に住むことが求められます。日本では東京や関西(大阪・神戸)に本社を置く製薬企業が多いため、これらのエリアに居住している方は就職活動がスムーズになるでしょう。
一方で、一部のポジションでは地方在住も許される場合があります。実際、私も東京本社の会社に採用されましたが、大阪在住で勤務していました。このような柔軟性は家族との生活にも良い影響を与えました。
引っ越しサポートと生活環境
もし本社近くへの転居が必要になった場合、多くの製薬企業では引っ越し費用や住宅手当などを提供してくれます。また、大都市圏への引っ越しは子育て世代にとって教育環境の向上というメリットもあります。生活環境が変わることへの不安以上に、新しい環境で得られるポジティブな影響も多いと感じています。
まとめ
アカデミアから製薬企業への転職は、新しいキャリアを切り開く大きなチャンスです。特にエージェントを活用することで、自分一人では見つけられない非公開求人や条件交渉など、多くのメリットがあります。また、面接を通じて自分自身の志望動機や強みを再確認する良い機会にもなるでしょう。

ランキングに参加しています。クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

にほんブログ村